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〜 理念はふたつ 〜

<理念ってなに?>

写真:健太さん(海水浴)

理念は大事だよ!
ってこれは何も福祉業界だけの話ではなく、どんな業界にでも言えること。
とはいえ「理念」なんて、小学校以来聞いたことがない〜
なんて人がほとんどじゃないかと。
学校の体育館に大きく「協調性」とか・・・
「快活」とか・・・
「明朗」とか・・・
思い出してきましたか(笑)
にしてもどうしてこんなものが大切なのか?

<理念は絶対必要>

写真:聖さん(大阪旅行)

施設の職員でも、企業の職員でも、誰でも良いので聞いてみてください。
「あなたの職場の理念は?」って・・・
答えられる人は、まずおりますまい。
っていうか答えられたなら、その人とその職場のトップを褒めてあげていただきたい。

ではどうして理念が必要なのでしょうか?

職場のトップがすべての事柄に対して、指示を出せるなんてことはないでしょう。
職員たちはそれぞれの役割の中で、「自分で判断してよいこと」「上司に確認すること」を考えながら仕事を進めています。
さて職員たちは、どんな判断基準を持って、判断を下しているのでしょうか。
各々の考え方に基づいてでは、職員によって判断することが変わってきてしまいます。
担当する職員によって、サービスが変わったらマズイですよね。
でもすべてのことをいちいち上司に確認してってことじゃ、仕事は遅々として進みません。
職場のトップと職員が、っていうか職場全体として同じ方向を向いて、仕事をする必要が絶対にあるのです。
そこで理念が活躍します!
しっかりとした理念があれば、それに基づいて職員は判断することができ、またその判断には、各々の職員によってのブレがないのです。

<理念はいくつ?>

写真:仁喬さん(滝野すずらん公園)

大抵の職場には、飾ってあるだけの「理念」は存在しているでしょう。
しかしほとんどの場合、活用されていないのです。
そもそも活用するために「理念」を創っていない感じがします。

またこんな場合も・・・

職場の理念は知っているけど、判断するにあたって「あるケースは、この理念には合致するけど、こっちの理念には合致しない」とかの矛盾を生じる場合が多いんですよね。
きっとこの場合は理念が多すぎるのです。
では理念は、いくつならちょうどよいのでしょうか?

漫画の原作でおなじみの小池一夫さんが、下記のように語っています。

主人公、脇役も含め、人を動かす際に私はその各々に欲望を持たす。
その欲望の数は、私の経験から鑑みると2つ!
1つではその人間が単調過ぎてしまうし、3つではその人間を同一人物として描ききれない。
※小池一夫さんの引用について:記憶が曖昧なので、言っている意味に違いはないのですが、表現は微妙に違っているかと・・・

<僕の理念>

写真:輝さん(円山動物園)

というわけで僕の理念とは・・・
もちろんふたつ!

「サービスを受ける人の利益の先に僕らの利益がある。」

「周囲の犠牲の上にサービスを成り立たせない。」

僕らの利益を優先してしまうと、特に福祉では本末転倒になってしまいます。
また周囲(保護者、家族、支援者、そして地域に住む人々も含む)の犠牲の上にサービスを構築すると、結果として無理が生じ、サービスが継続しない。
これらの経験から創った僕の理念
なにか自分で判断しなければならない時には、この理念に照らし合わせて常に判断を下していました。
そして僕の職場の職員たちにも伝えてきたつもりです。
にしてもこの理念、福祉の現場を辞めた今でも、僕の中に生きています。
音楽だって同じ。

「聴いてくれているお客さんの利益の先に僕の利益がある。」

「周囲の犠牲の上に音楽活動を成り立たせない。」

やや棚上げなところも・・・(苦笑)

平成22年1月1日(金)

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