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写真:健太さん(花火)

〜 構造化という支援(5) 〜

<迷走>

というわけで「構造化という支援(4)」の続き・・・

言葉で伝えることができない我が住人たちに、5枚の紙を一枚ずつ裁断してもらう方法とは?

一枚ずつ渡す!

確かにパーフェクトに一枚ずつ切ってくれるかもしれません。
でもそのためには、常に隣に支援者が付いてなければならず・・・

それでは自立した活動につながりません。
っていうかそれではそもそも「いつ終わるのか?」がわかりません。

写真:圭さん(ブランコ)

<またまた構造化>

とりあえず5段の棚を用意してみました。

その棚の段に、一枚ずつ紙を置いてみました。

これならきっと目で見てわかるでしょう。
一枚ずつ切ることが・・・

するとどうでしょう。
我が住人たちも上から一枚ずつ取って、紙の裁断を始めたではありませんか!

しかし何度か繰り返すうちに、棚のすべての段から紙を取り出し、5枚まとめて切り始めました。

我が住人たちも、創意工夫するんです。

写真:輝さん(作業所)

<どんどん構造化>

となれば今度は重ねることができる箱を5つ使って!

その箱に一枚ずつ紙を入れて、箱を重ねておく。

こうすれば紙自体はとりあえず見えないので、一枚切って次の箱へ、また一枚切って次の箱へ・・・

こんな感じで、いろんな工夫をその人その人に合った形で!

写真:辰徳さん(さとらんど)

<やっぱりカスタマイズ>

というわけで構造化という支援は「自閉症の人にはこんな支援」ってことでなく、一人ひとりにカスタマイズして、提供する必要があるのです。

しかもそのカスタマイズされた構造化という支援は、半年が寿命と言われています。

我が住人たちも、それぞれに学習し発達するのです。

にしても構造化という支援に問題点はないのでしょうか?

構造化という支援(6)」に続く・・・

平成22年2月5日(金)

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(C) Takashi Yokota 2010