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写真:聖さん(プレゼント)

〜 メリークリスマス 〜

<素敵なクリスマスをあなたに>

メリークリスマス!
本日は予告なしの特別編(笑)
心温まるちょっといい話を一席。


写真:辰徳さん(作業所)

<クリスマスに思い出すこと>

あなたはクリスマスと聞くと何を思い出しますか?
僕は僕の大好きなお店で、クリスマス時期には必ずかかっている、ケニーロギンスの「ディッセンバー」っていうアルバム。
そんなことはさておき、ちょっといい話。
僕が主宰するミュージックセラピーおしゃべリズム」に、聴覚障害と知的障がいを併せ持つ人が参加してくれている。
ほぼ音が聞こえていないってことで、音楽療法は難しいんじゃないかと思いながらも、彼が見せてくれる笑顔に勇気づけられ、何とか一緒にやってこれた。

写真:健太さん(ドライブ)

<人口内耳>

ある年、彼は人口内耳の手術を受けることになった。
彼はもう一度耳が聞こえるかもしれないということを、喜んでいた。
そしてお母さんが僕にこう言った。
「クリスマスには耳が聞こえていると思うので、おしゃべリズムであわてんぼうのサンタクロースを歌ってほしい。うちの子からの希望です。」とのこと。
僕は嬉しかった。
彼の耳が聞こえるようになることもそうだが、耳が聞こえるようになったら、僕の歌が聴きたいと言ってくれた彼。
それが嬉しかった。
その日が待ち遠しかった。

写真:圭さん(ビューホテル)

<遠雷>

しかしその日はまだ来ていない。
現代の技術では、彼に人口内耳を付けることは不可能とのとこ。
そのことを知って、彼が落胆したのは言うまでもない。
一時期はもう聞こえないと絶望したのか、補聴器を付けることも拒否した。



写真:翼さん(暖龍)

<サンタクロース>

科学は日進月歩している。
きっと彼に人口内耳を付けられる日が来る。
僕はそう信じている。
彼の気持ちに応えるためにも、僕はおしゃべリズムを続けていきたい。
いつかきっと彼の前で、僕は「あわてんぼうのサンタクロース」を歌う。


平成21年12月24日(木) Merry X'mas


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(C) Takashi Yokota 2009